退団のお知らせ(綿貫美月、宮城遼久)
主宰の幸田です。
転勤のため綿貫美月が、そして来年より関東の学校へ進学するため宮城遼久が退団することとなりました。
美月ちゃんと出会ったのは2021年の3月でした。
ホームページを見て「劇団入りたいです!」とメールを送ってくれた彼女と新天町のドトールで待ち合わせをしたのを覚えています。
そして、大きな瞳でまっすぐ僕の目を見て話していたのが印象的でした。
その時のイメージがそのまま彼女の最初の出演作『まっすぐ目を見て話してください』のタイトルになったのです。
その後、転勤で関東へ戻ることになりましたが、僕も出演してほしかったし、美月ちゃんも出演したいと言ってくれたので、少ない稽古をやりくりしながら何とか上演を重ねてきました。
交通費もバカにならないのに、いつも笑顔で元気よく稽古に参加してくれた彼女には、本当に助けられました。
芝居に対する情熱もすごくて、まだまだ経験の浅いメンバーたちにとてもいい影響を与えてくれました。
遼久くんと出会ったのは2023年の7月でした。
やはりホームページを見てメールを送ってくれた彼に、『捨てられない女たち』の稽古を見に来てもらい、そのまま本番も手伝ってもらいました。
確か高校を卒業して一年目だった……のかな?その時期特有の生意気な感じで(笑)、元気のいい若者が来たなあと思ったのを覚えています。
あ、遼久くんの名誉のために言っておきますが、めちゃめちゃ礼儀正しくて好青年ですよ。ただ、なんというか、僕自身も18,19の頃はそうでしたが「world is mine」な感じというか、恐れるものが何もない雰囲気を持っていた気がします。
そんな彼の雰囲気もあってか、一番年下の彼は劇団のお姉様方(うちは女性が多いですからね)から可愛がられていました。
少ない男性陣からも「リク、リク」と親しまれ、アットホームな空気を一層高めてくれたように感じます。
HallBrothersには欠かせない、とても大切な二人が退団するのは寂しいですが、出会いがあれば別れもあるのが人生です。
この25年、たくさんの出会いと別れがありました。
きっとまた、新しい風も入ってくるし、そうやって新たな劇団の雰囲気ができていくのだと思います。
諸行無常、劇団も生きものですから、どんどんどんどん変わり続けていきますが、でも、HallBrothersはこの場所に居続けて、変わらず芝居を作り続けていきたい。
美月ちゃんも遼久くんも、また福岡に来る際は顔を出してね。
遠く離れてはしまいますが、それぞれの道での活躍を祈っています。
■綿貫美月コメント
2021年『まっすぐ目を見て話してください』
今回の『中央区大名』含め、4つの作品に参加させていただきました。
転勤で急に福岡に来て、演劇続けたい!の思い一つでHallBrothersに入りました。
福岡の右も左も分からなかった私を快く迎えてくださり、とても楽しく幸せな時間を過ごさせていただきました。
本当は福岡離れるタイミングで最後だろうと思っておりましたが、つい離れがたくて、関東に戻った後も、ご厚意に甘えて合宿やzoom稽古を活用して参加させていただいておりました。
今までこうやって、ずっと同じメンバーと作品を作り続けることってなかったから、劇団っていいものだなぁ、みんな大好きだなぁ、離れ難いなぁ寂しいなぁという気持ちでいっぱいです。
でも、そろそろちゃんと区切りつけなきゃな、と思い、今回退団させていただくことにしました。
あたたかい劇団員の皆、ご覧くださったお客様には感謝してもしきれません。
本当にありがとうございました。
またいつか、ご一緒できることを、舞台上でお会いできることを楽しみに、今自分のいる場所で足つけて、精進していきたいと思います。
綿貫美月
2024年『中央区大名』
2023年『捨てられない女たち』
2022年『300坪』
■宮城遼久コメント
2024年『twilight』
みなさん、こんにちは!劇団員の宮城遼久です。
2024年も残すところわずかとなりましたが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
僕は今年から本格的に劇団の活動に参加させていただき、なんと4つの作品に出演させてもらいました。
大勢の前に立つ経験もなく、右も左も分からない中、色んな人に助けてもらいながらなんとか走り抜けたような感覚です。
とても充実した1年だったし、なにより色んな世代の方々と一緒にひとつの作品を創り上げるのが楽しかった。
短い間でしたが主宰の幸田さんをはじめ、劇団の皆さん、そしてご観劇いただいた皆様、本当にありがとうございました。
宮城遼久
2024年『中央区大名』
2024年『となりの田中さん 2024ver.』
2024年『家中の栗』
二人の出演作はツイキャスプレミアアーカイブにてご覧になれます。