おしらせ

作者ノート④ゆっくり考える時間

今回の作品は誰か一人が悪者で、そいつを倒せば全ての問題が解決する、というスタイルではありません。

みんなちょっとずつ悪い部分があり、いい部分があり、基本的には「誰かを貶めてやろう」と思って問題が起きるわけではなく、「人のために」とか「自分の夢のために」みたいなポジティブな動機で起こしたことが思いもよらない方向へ転がっていく……というスタイルです。

クライムサスペンスとかだと悪意を持って人を傷つけるキャラクターが出てくるのでしょうが、僕のような日常を描く作品の場合、なかなかそういうタイプはでてきません。

だって、みなさんの日常を振り返ってみてもそうじゃないでしょうか?
悪意を持って人を傷つけようとする人ってそうそういませんよね?(たまにいらっしゃいますが……笑)

みんな傷つけるつもりがなくても、むしろ相手のためと思って発言したことが、意図せずして傷つけてしまうこともある。
何か問題を起こそうと思っているわけではないのに、ちょっとしたボタンのかけ違いで問題が起こってしまう。

そういう日常のあるあるを描いていきたいと思っています。

日常生活だと、何か問題が起こってとりあえず解決した後、「あれ、なぜああなったんだろう」とゆっくり振り返る暇はなかなかなかったりします。毎日忙しいですしね。

だからこそ、劇場で、僕たちの作品を観て、改めて色んなことを振り返る時間にしてほしいなという思いがあります。

何かこう、深夜にふと目が覚めてしまって、ぼんやりと昨日のことから人生のことまで考えてしまう時のような、そんな時間を提供するのもエンタメの役割なのかな、と。

『コスモス揺れて、嘘ひとつ』はそんな作品にしたいと願っています。

-おしらせ