過去の公演

親がバカだから

2022/12/26

2020年、演劇界はコロナで大変なことになってしまいました。
僕たちも5月に予定していた『わたし、病気なんです』が中止になってしまい、三密の代名詞のような演劇は息の根を止められたかのようでした。
コロナ禍は相変わらず続いていますが、一時期に比べたら落ち着いてきて、少しずついろんなことが動きだしています。
演劇もご多分に漏れず少しずつ息を吹き返しており、福岡においてもちらほらと劇場での公演が見られるようになってきました。

劇場での演劇ができなくなってから、オンラインで作品を発表したりもしましたが、やっぱり劇場で芝居がしたい。
というわけで、急遽ですが、公演をすることにしました。
もちろん、こういうご時世ですのでライブ配信もやってみたりします。
まだまだ劇場へ出向くのは心配だわ、という方、どうぞライブ配信でご観劇ください。
そして生の観劇に飢えている方、どうぞ劇場へお越しください。
感染対策をしっかり行ったうえで、新作を上演します。
お待ちしています!

劇団HallBrothers主宰 幸田真洋

Story
美香凜は25歳。
3年付き合った彼氏からプロポーズされた。
一部上場企業勤め、性格も穏やか、社会の変化にも敏感、女性蔑視の価値観などみじんも持ち合わせていない。
将来、きっとイクメンにもなるだろうし、実家はそれなりに裕福なご家庭らしい。
いや、そんな条件面云々ではなく、美香凜は彼を心から愛している。
プロポーズはもちろん二つ返事でOK―とは言えない事情があった。

美香凜の親がバカなのだ。

学がなくても人間的に優れた人はたくさんいる。
が、母親はそうじゃない。
18で美香凜を産んで奔放に生きてきた。おかげでたくさんの苦労をさせられた。
大切な高校受験の前日、警察沙汰になった母親を迎えに行った時には、本当に殺してやろうかと思った。

結婚は二人の問題と言うが、やっぱり「家」というものがついてくる。

あんな親で彼の家と釣り合うはずがない―

愛する彼と忌み嫌う母親、二人の間で揺れる美香凜であったが……

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

作・演出の幸田です。
自慢じゃないが賢い子でした。
高校生までは超難関大学へ手の届きそうな成績で、
あのまま演劇などにうつつを抜かさず、ストレートに歩みを進めれば、きっとお金持ちだっただろうな、ということを考えることがあります。
けれど、相当嫌なやつになっただろうな、とも思うのです。

恥ずかしながら学歴や家柄で人を値踏みする子でした。

しかし、演劇にハマり脇道に逸れてからはそんな自分に気づくことができました。
演劇には本当にいろいろな人がいたからです。
もちろんいい人ばかりではなく、人間はここまでクズになれるのか、という人もたくさんいました。
けれどそのすべての出会いが人間というものを教えてくれたと思っています。

この作品で「差別や偏見はだめだよ!」と声高に訴えたいわけではありません。
ただ、世の中には本当にいろいろな人がいる、その一点を描きたいと思っています。
互いが互いを非難し合うギスギスした空気を感じる今だからこそ、
劇場で、画面の向こうで、僕たちの演劇を感じていただければと思います。

期間

2020年11月14日(土)・15日(日)

14日(土) 15日(日)
13:00
18:00

※受付(当日券販売・予約受付)開始は開演の40分前です。※上演時間は60分を予定しています。
※開場は開演の30分前です。
※チケットをお持ちの方及びご予約済みのお客様は、お早めにご来場下さいますようお願いします。開演10分前になりましたら当日券のお客様をご案内しますので、客席の状況によっては、やむを得ず入場をお断りする場合もございます。円滑に公演を行うため、皆さまのご協力をお願い申し上げます。

会場

福岡市科学館サイエンスホール
(福岡市中央区六本松4丁目2-1)

チケット

前売:2,000円 [当日:2,300円]
配信:1,000

劇場公演
ローソンチケット(ローソン・ミニストップ店頭Loppi)Lコード:82601
劇団HallBrothersホームページ予約

ライブ配信
ツイキャスにて配信します。
公式ストアページにてプレミア配信チケットをご購入ください。
11/14(土)18:00~はこちら
11/15(日)13:00~はこちら
※購入にはキャスアカウント作成、または各種SNSアカウントでのログインが必要になります。

出演

山中祐里、萩原あや、唐島経祐、宮崎楓

スタッフ

脚本・演出 | 幸田真洋
照明 | 荒巻久登
音楽 | 中茂久也
舞台監督 | 高柳一輝
大道具 | 唐島経祐
小道具 | 宮崎楓
衣装 | 山中祐里
宣伝美術 | 幸田真洋
制作 | 萩原あや

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